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食器洗い等でお湯の温度設定を低めにする

 お湯は温度をより高めるのにガスや電気などのエネルギーを必要とします。そのため、食器をすすぐときなどは、高温のお湯ではなく温度を低めにしたお湯の方が省エネになります。お湯と水の環境負荷(CO2排出)を比べると、お湯は水の10倍もの負荷になります。

1m3の水を供給するのに約0.5kgのCO2が発生します。この量を25℃(17℃から42℃へ)温めるためには、1000kg×25℃=25,000kcalが必要になります。都市ガス11,000kcal/m3として約2.3m3が必要となりこれはCO2で換算すると約5kgになります。このため、お湯の利用によるCO2排出は、水利用の10倍ということです。

 油ものなど、お湯のほうが汚れ落ちしやすいですが、水温が温かい時期には水で洗うことも大切です。

 シングルレバー水栓(右に回して開けると水、左に回して開けるとお湯が出るようなもの)を使っている人は特に注意が必要です。完全に右で開けると水になりますが、真ん中あたりだとお湯が混じって出てきます。10秒程度の利用だと、配管の中の水が利用されて、全くお湯が出てきませんが、給湯器は稼働してエネルギーは大量に消費されてしまいます。

 また、食器を洗うときはできるだけ、桶などに水をためるなどしてできるだけ水の使用を少なくしましょう。

 なお、同じ温度のお湯を使うのであれば、給湯器で高い温度のお湯を作って蛇口で水と混合して使うより、あらかじめ適温の(低めの)温度に設定して供給するほうが省エネになります。

 効果

 省エネ基準の算定条件としては、家庭での食器洗いのお湯の消費量は3人世帯標準で3940MJ/年、洗面所は1870MJ/年と設定されており、あわせると風呂のお湯張り(5540MJ/年)と同じ程度利用することが想定されています。

 大量にお湯を使っていますので、温度設定による削減効果は大きく効いてきます。

 費用

 特に費用はかかりません。

 関連の取り組み

 E29 (夏)食器洗いで夏場はお湯を使わないで洗うE30 食器洗いでお湯の勢いを弱くするE70 食器洗いで節水を心がけるといった取り組みもあります。

 お湯を使わないと、油汚れの落ちが悪くなることがあります。あらかじめ古布や新聞紙を切って、油汚れの食器を拭ってから洗うと、洗剤の量も少なくてすみます。

 また、ビニール袋などを使って拭うと、きれいに油を吸い付けて落とすことができます。きれいなビニール袋は、容器包装プラスチックで回収するのが望ましいですが、少し汚れている場合には、油汚れを落とすために活用してみてください。これは、プラスチックが水よりも油をよく吸着させる性質を活用しています。

 導入のしかた

 温度設定を低めに調整するだけなので、すぐに取り組むことができます。

 おすすめの家庭

 食器洗いのときにお湯を頻繁に使用する家庭におすすめです。

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Last-modified: 2018-05-02 (水) 18:53:15, by 有限会社ひのでやエコライフ研究所