Ecolife情報

省エネ診断(D2)の開発状況ページ

省エネ診断をサービスしているページはこちらです→ http://www.hinodeya-ecolife.com/test/hesap/

  • 誰でも無料で診断できます。
  • 必要診断項目を限って、設問を設計することができます。
  • ただし診断結果については保証はしません(これをベースに新しい版も開発されています、http://www.hinodeya-ecolife.com/homecheck/
HESAPの仕組み:家庭の省エネ対策のそれぞれについて計算をし、効果が大きい提案を選び出します。

 省エネ診断

 家庭でできる省エネの取組みには、ライフスタイルを見直していく取組みと、省エネ型機器を適切に導入していく取組みがあります。自分の生活を変えていくのは、なかなか難しいように思えますが、機器の買い換えでは生活スタイルを変えなくても、大幅に削減をしていくことが可能です。

 適切な省エネ機器を選ぶことが、地球温暖化対策としても重要なことです。

 実際に調査してみると、どんな家庭であっても、大幅に二酸化炭素を削減できる取組みが見つかります。初期投資がかかっても結果的に元をとれるものだけに限っても、何割も二酸化炭素を減らすことができる結果が出てきています。

 ただし、「これがいい」と、全ての家庭に共通に提案できるものではありません。その家庭のエネルギーの使い方に応じて、機器が元をとれるかとれないか、効果が出てくるかどうかが違ってきます。この省エネ診断では、そうした家庭の使いかたを尋ねていくことで、地球温暖化対策として効果があるものを、効果の高い順に提案していこうという試みです。

 現在、パソコンで動く日本語版は作成されていますが、世界の多くの地域で対応できるように設計しながら、インターネット上で構築を進めています。

2007/02/16 京都議定書発効2周年記念日に (有)ひのでやエコライフ研究所 鈴木靖文

家庭の省エネ診断の経緯とバージョン

 家庭の省エネを推進するためのアドバイスプログラムを作成することが夢で、ずっと試みを続けてきました。現在まで6世代にわけて開発がされており、4世代目(D4)から6世代目(D6)をベースとした診断が運用されています。

 基本のスタンスは、「だれでも使えること・使いやすいこと」「国際化に対応できること」「だれでも開発に関われること」「無償であること」「信頼できる診断結果が得られること」です。

D1(初期EXCEL版)2003年

 EXCELで計算式と診断結果の出力を行っていました。

 一定の結果が得られそうだったので、記入シートを公開して、無償で診断を行う試みも行いました。

D2(サーバーPHP版)2007年

 このページで開発を紹介しているものです。将来はブラウザベースソフトで国際対応だよね、と考えて開発しました。最近メンテナンスしていないのですが、考え方としてはここに戻ってきています。

D3(javascript版)2007年

 インターネットに繋がっていなくても診断ができるように、という要望があり、滋賀県の家庭版ESCO事業のソフトとして、開発しました。現在も、家電機器の更新をしながら公開しています。

 家庭の省エネ対策は網羅しきれいていませんが、家電店などと協力して行うための、最新家電リストなどが入っています。  

D4 (うちエコ診断)2008年

 もともと兵庫県・IGESと開発したスタンドアロンのソフトですが、現在は環境省のもとで推進されています。環境省の実施するうちエコ診断士資格試験に合格した人が使って、アドバイスをするツールになっています。もともとFlashで作成されていたのですが、現在はC#をベースとして作成がされています。

 派生版として、WEB版・こども向けなども作成されています。なおFlashを使っているために、WEB版は配布を中止しました。キッズ版はスタンドアロンで動くために、セキュリティ上は問題はありません。キッズ版アプリについては、AS2からAS3に言語を変更し、AdobeAIRをベースに保守が進められています。

 環境省で使うこともあり、ロジックの整合性などをかなり細かく検証を行いました。計算方法など詳しく知りたい方は、以下を参考にしてください。

D5 (ユニバーサルプラットフォーム)2011年

 ロジックをうちエコ診断から全面的に見直し、PHPとActionScript?の2種類で並行開発しています。プラットフォームを簡素化し、多言語・地域別に対応できるように、設定ファイルで対応するようにしています。

 大分版家庭のエコ診断などに利用しています。  

D6 (JavaScript国際版)2016年

 オープンソースを視野に、JavaScriptで整理し直しました。D2から遠回りしましたが、各国語対応もできるようになってきています。各国版の開発のためのツールも別途準備をしています。

計算手法(ロジック)

対策項目評価

HESAPの仕組み:家庭の省エネ対策のそれぞれについて計算をし、効果が大きい提案を選び出します。

 100項目程度ある省エネ対策として有効と考えられる取組み(例えばエアコンを省エネ型に買い替える、テレビ視聴を1時間減らすなど)による、削減効果(CO2削減と光熱費削減)を計算します。このときに、使い方や機器の消費電力などを計算して、求めます。

 計算されたリストの中で、効果が大きなものを選んで一覧表で表示します。

計算事例:エアコンの買い替え

 エアコンの買い替え効果を算出するためには、以下のものが必要になります。

  • 現在のエアコンの性能
  • 最新型のエアコンの性能
  • 現在エアコンで消費している電気の量

 これらが数値でわかっていれば単に計算するだけです。最新型のエアコンの性能であっても、エアコンのサイズによって最高性能は変わってきます。現在のエアコンの性能も、エアコン本体のラベルを見れば表示されている場合もありますが、家以外の場所で聞かれてもわからないでしょう。おおよそ何年前に購入したものなのか、といった情報から推計する計算式を用意しています。

 さらに、現在エアコンで消費している電気の量については、部屋の大きさ、建物の作り、冷房に使う期間、1日あたり冷房に使う時間、暖房に使う期間、1日あたり暖房に使う時間、冷暖房の設定温度、居住地域などによって変わってきます。これらを考慮した推計式を用いて、消費電力量の推計を行っています。

 全ての情報が得られればより正確な診断となりますが、あまり詳しく聞いても答えられない質問であれば使えません。尋ねる項目についても、一定回答しやすい項目を選んで、推計ができるように設計しています。

 エアコン(冷暖房)の消費量の推計式については、JIS(エアコン)に基づき、京都府地球温暖化防止活動推進センターで検討されたものを用いています。

 開発履歴(D2版)

070213 エネルギー消費量算出ルーチンの作成 

 開発環境: PHP5

 各地・各言語に対応できるように、共通のシステム部分と、地域ごと+言語ごとに設定できるファイルを分けて開発を進める。将来的には、日本地域での英語版や、カリフォルニア州での日本語版、なども可能。

 ただし、地域ごとの設定は、その地域でのエネルギーの使い方、機器の種類、質問の仕方など、細かい検討が必要となるだろう。

 ちなみに、オール電化にした場合の、二酸化炭素排出量比較などもできそうなので、お湯の使い方についての質問も加える。

 クラスを使ったほうがよさそうなのだが、今回のシステムでどこに使ったらいいのかよくわからない。

■ 消費量推計方法

 季節ごとの電気代、ガス代、灯油代、ガソリン代を入力。12ヶ月の月別二酸化炭素排出量、月別光熱費、二酸化炭素排出量のエネルギー源別割合を算出するプログラムを作成。

1)消費量が記入されている場合には、その消費量を採用し、もし金額が記入されている場合には、金額を消費量に換算して用いる。 →1次近似式を用いる

2)年間の平均だけがわかる場合には、統計値による月別消費量に応じて、各月の分布を推計する。

3)月の消費量が部分的にでもわかる場合には、記入がない月については、その前後の月の消費量から推計を行う。このときに、統計による月別消費量の分布を参考にする。

 こうした階層を作ることにより、何も入力していなくても、自動的に標準値が入るなど、使い勝手もよくなっている。

 また、結果をグラフで表示するプログラムを作成。将来商用利用することもありうることから、phplotを使用。日本語フォントはさざなみゴシック。

070219 風呂の給湯消費量算出ルーチンの作成 

 お風呂のお湯の割合、シャワーの利用時間から、給湯エネルギー消費量を推計するルーチン。電気の場合、都市ガスの場合、LPガスの場合、灯油の場合の、それぞれの値段・CO2排出量などが計算され表示される。グラフはなし。

 料金には基本料金を含まない。エコキュートはこれから対応予定。

 値段からいえば、灯油、深夜電気(旧式の電気温水器)が安くなっているが、二酸化炭素排出量は、電気・灯油が多い結果が得られる。

070227 入力値の一時記憶・ルーチン整理

 前回から見栄えはほとんど変わっていませんが、変数規則・計算ルーチンは結構整理されてきました。

 入力値は、ページを戻っても表示されるようにしました。

070228 対策効果

 ようやく診断のメインのルーチンに手をかけることができるようになりました。対策リストを評価して、結果を表示できました(給湯だけですが)。

 給湯は家庭で1箇所しか導入されていないので、処理は楽なのですが、エアコンやテレビなど同じルーチンを複数箇所で使い回すためにどのような処理を考えたらいいのか検討中です。

070301 入力ルーチンの整備

 家庭の省エネ診断はパソコン上で動くものは存在しており、これをとりあえずインターネット上に展開してみようというのが、今回の試みである。言語を使うと、正確に記述していかないと動かないので、問題点やロジックなども整理されてくる。

 入力もあなどれないところで、同じ質問を「部屋1」「部屋2」など複数で尋ねることがある。地域によっては増やすなどの対応をする必要がでてくる。単に羅列ではなく、入力しやすいように表形式にまとめるというのも考え所である。(エクセルならこんな心配はしなくていいんだけれど・・・)

 基本ルーチンさえ作っておけば、入力は比較的簡単に拡張できそうである。

070309 風呂チェックとエアコンチェック

 現在内閣府の補助金で行っている、家電製品の省エネ買い替え診断のアルゴリズムのうち、エアコンの部分を入れてみました。まだ補助金事業は完了していないので、少し変更があるかもしれませんが、おおよそエアコンの電気代は算出することができます。まだアウトプットは貧弱ですが、「ガスで暖房した場合の光熱費」「灯油からエアコンにした場合に光熱費削減」などが算出できます。

 この省エネ診断の計算方法では、(1)消費エネルギー量の推計、(2)対策効果、を別にルーチンを組んでいるのですが、エアコンについては少し重なってくる部分もありそうです。別のサブルーチンにすると、設定を変えるときに複数箇所をいじらないといけなくなるので(これは一番避けなくてはいけないことですが)、検討してみたいと思います。

 柔軟性を考えると、ソースの見直しが必要ですね。なんとかフレームワークとか、最初から考えておけばよかったかな。

070313 ルーチンの変更

 提案内容は変わっていません。むしろ計算ルーチンを変えたために、一時的に結果が少し間違っているような気もします。

 扱いやすくするように、工夫をしています。

070322 エアコン診断の計算バグの修正

 部屋で使用している熱源を考慮するのを忘れていたため、変な結果が出ていました。これを修正しました。

 オブジェクト指向モデルで考えると、整理がされそうなのですが、悩んでいるところです。なにせ、入力項目−計算方法−機器−提案内容と、それぞれ100項目前後が複雑にからみあっているので、単にオブジェクト指向モデルで整理しても、複雑なのには変わりなさそうです。

070328 エアコン診断の計算バグの再修正

 前回修正では不十分でした(明らかなミスでしたね)。暖房熱源の推定ルーチンを要れ、「エアコンを保有していて使用していない家庭」のみ「現在設置しているエアコンを使う」提案に値が入るようにしました。

 今回の修正で、ほぼ妥当な値になったかと思います。

070330 エアコン診断の計算バグの再修正2

 すみません、やはり前回のでも不都合がありました。部屋のエアコン消費量はkWh単位で、暖房消費はkcal単位ですが、これを混同していました。

 買い替え提案を行う対象を、購入して5年以上経っている家庭に限るなど、条件も見直しました。

070403 車・冷蔵庫の診断を追加しました

 オブジェクト指向で整理しようかと考えていたのですが、データ形式が複雑なので、これ以上きれいにならないかもしれません。新しい対策を追加していくのななかなか煩雑です。車の対策を追加する場合には、車の入力から消費量を推計するルーチンを追加し、対策技術の一覧から、該当する技術を選び出して、削減量を推計することになります。

 出力についてはテンプレートを使うように変更しました。見栄えは変わっていませんが。

070413 光熱費を入力しても計算していませんでした

 かなり大きなミスです。光熱費を入れると。それに応じて消費量・CO2 排出量などが変わっていくべきところを、標準値のみが表示されるようになっていました。ちゃんとチェックしていませんでした。

 プログラムのconsとcostを取り違えていました。あと、データをクリアする位置が違っていました。

070416 風呂関係の提案の追加

 シャワーの消費削減を2種類追加しました。風呂の消費量についてはあらかじめ計算していたのですが、シャワーに限った消費量も計算しておく必要がでてきて追加してます。

 また、潜熱回収型給湯器(エコジョーズ)ですが、新規導入はあまりないとして、買い替えによる評価としました。だいたいエコジョーズが28万円、一般型が20万円での設定です。(メーカー小売価格の6掛けにしています)

070417 評価項目の追加(45項目)とお得さによる分類

 ひととおり評価項目の計算式を入力しました。家庭での主要な対策は評価され、一覧表示されています。ただしまだ計算方法のミスも多々あるかもしれません。

 初期投資が必要なものについては、利用年数で元をとれるかどうかによって、一覧表をわけました。また二酸化炭素の削減効果の大きな順に並べ替えました。

 どんなものでしょうか?

070420 アドバイス内容とのリンク

 提案される項目から、このEcolife情報のwikiの該当するページに飛べるようにしてみました。

 また、デザインを少し修正してみました。

070423 入力メニューの自由移動

 入力データは、セッションで保持し続ける設計になっているため、入力画面が移動したり、結果画面を表示したりしても、再び入力画面に戻ったときに入力値が設定されるようになっています。

 入力を9分野に分けて、それぞれの入力から診断ができるようにしてみました。

 ただし結果出力はどの入力画面からも変わりませんので、こちらもいずれは選択できるようにしたいです。

 テレビの診断も追加しました。

070501 エネルギーの標準消費量との比較

 世帯人数を考慮した標準消費量との比較を行えるようにしました。また、対策一覧がページの後ろのほうになってしまったため、なるべくトップに表示されるように改良しました。

 一応使えるレベルになったということで、バージョンを0.02に上げています。

070511 バージョン0.03 変数・コメントの修正

 表向きは代わっていませんが、内部変数の名前に整合性を持たせるように修正しています。かなり多様な変数が使われているために、解読はまだまだ難しそうです。

070521 英語版と中国語版と韓国語版をつくりました

 といっても、機械翻訳ですが。ありがとうございます。エキサイト様。

070529 バージョン0.04 診断結果を文章で出力するように変更しました

 対策結果を各エネルギーの削減量で表示していましたが、文章で表示するようにしました。効果がよみやすくなっていると思います。

 車の評価で、ガソリン代を入力する欄を追加しました。

 翻訳をyahooに切替えました。(診断結果までは出ませんが、各分野の入力までは翻訳されて出てきます)

070612 バージョン0.05 入力や診断結果を設計できるようにしました。

 http://www.hinodeya-ecolife.com/test/hesap/design.php にアクセスすると入力項目、診断項目の一覧が表示され、何を表示するのか選択できるようにしました。

 目的にあった診断設計が可能です。

080131 表示文言を修正しました。

 他の仕事が忙しくてなかなか更新ができませんでした。すこしクセのあるソフトを滋賀で使っていただくことができ、いずれ無償公開される予定です。本家のプログラムも、少し修正すべき点が明らかになってきましたので、また時間がありましたら修正します。

 この間、マスコミにも取り上げていただき、アクセスも増えてきました。信頼出来るデータになっているかまだ保証はできませんが、順次なおしていきたいと思います。

 今回の修正は、主婦の方に使ってもらって、文言を修正したほうがわかりやすいという点のみになっています。

081201 設定値の一覧表示・100世帯中のランキング表示

 ここ1ヶ月くらい、サーバーの調子がよくなく、ご迷惑をおかけしています。

 100世帯中少ない方から何位に相当するのかをランキング表示できるようにしました。

 また、設定値の一覧をリスト表示させるようにしました。

090501 他言語対応

 参考にしているのは geeklogというCMSです。地域設定・言語設定ファイルを別にして、共通のルーチンについては使い回すように設定しています。

 年度があけて、少し暇がでてきたので、再びこちらのメンテナンスを開始したいと思います。不況でお仕事がなくなれば、今年はかなり進むと思います。(^^;)

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Last-modified: 2019-06-17 (月) 05:32:58, by 有限会社ひのでやエコライフ研究所